一覧

earth to earth―古の魔法使い―

2022年1月12日

スポンサーリンク

世界の子どもシリーズ―現代編― いにしえの魔法使い

 

今日も

私の世界は
俺の世界は

理不尽に回っている。

 

「俺は、悪いことは何も、していません」

それなのに、切り離されていく。

不当な扱い。
報われない努力。
削がれる気力。

見えているはずなのに、自分の世界には何も映らない。
聞こえているはずなのに、自分の世界には何も聞こえない。

「賢く、生きる」

わかってる、わかってるのにできないんだ。

ああ、今日も大好きな植物に触れられない。

 

「久方ぶりに大地の巫女を選出する。此度の巫女はアンジェリシカだ」

やりたくありません。

そう言おうとして、言葉を飲み込む。
族長たちの目が、年の離れた弟に向いている。

こんなの、卑怯だ。

封じられた、今を生きる自分のトキ。
引き離される、最愛の弟。
悲鳴をあげる、自分の身体。

私は村に捧げる命など持ち合わせていない。
だから、星を詠むフリをする。最愛の者を遠ざけてでも。

「キース。来てはいけません」

……ごめん。ごめんね。

✵✶✵

 

 

「逃げたい」
「行きたくない」

今日も同じ日々の繰り返しの中で、私は眠る。
今日もこの現実で、同じ日々を俺は繰り返す。

あなたが眠るころ、私は祈り
君が祈る頃、俺は眠る。

ただ君がいるということしか、知らないはずなのに

君は
あなたは

私の支え。
俺の支え。

それは出会いたくて仕方のない人。
届くはずなどないのに、手を伸ばしてしまう人。

 

 

✶✵✶

 

迷い人よ、月夜の嘔嘩うたげへどうぞ。

 

一本の巨木が繋ぐ、地上の大地と地下の大地。

 

この森には一人で入ってはいけない――……!

 

「お前にこの娘を攫う覚悟はあるか?」

 

「ダメ。もうここへ来てはいけないわ。あなたの世界に戻れなくなってしまう」

 

「お前は、姉さんの本当の姿が見えるのか?」

 

特別に繋がれる秘密の地下鉄――……。

 

天秤にかけられるのは、自分の夢と愛しい人との未来。

 

「どうして? 君は美しい」

 

彼のその一言が、私の生きるトキをまた回す。

 

これは命がけの恋。

 

あなたはついてくることができますか。
あなた自身に。
あなたは追い抜くことができますか。
あなた自身を。
あなたはたどり着くことができますか。
あなた自身へ。

 

自分の心が自分に問う。

 

 

これは命がけの愛。

 

「古の魔法使いには、習慣がある」

 

これは、魔法使いの特別なブレスレット。

 

 

 

✵✶✵earth to earth~いにしえの魔法使い~✵✶✵

 

episode1

episode2

episode3

episode4

episode5

episode3.5 ◆
―大学内の魔法使い―
episode3.8 ◆
―大学内の魔法使い―

 

 

※◆は連載期間終了作品です。製本時に書き下ろしの番外編と共に収録予定です。完成をお待ちいただけますと幸いです。

 

✶シリーズ全一覧はこちらから✶

世界の子どもシリーズ全一覧

✶本はこちらから✶

はるぽのアトリエ

 

世界の子どもシリーズ―時間を繋ぐ―

-一覧

© 2022 はるぽの和み書房