星のカケラepisode0~まだ小さいカケラ~
2024/11/20
星のカケラepisode0~まだ小さいカケラ~ 「今日でバイト最後だから、これ三波にやるな」 そう言って渡されたのは苦手な激辛フードの詰め合わせ。 「三波も激辛好きだったよな。今まであ ...
陽によう
陽ようによう 炊飯器のスイッチを押す。 それを合図にグラスに注ぐのは、少し度がきつめのアルコール。 窓越しに日の光が差し掛かり、炊飯器が仏のごとく、輝きを放つ。 その光景を眺めな ...
かぼちゃを動かして!⑧
2024/9/5 #かぼちゃを動かして!, #ファンタジー小説, #フィフィの物語, #児童文学, #試し読み
かぼちゃを動かして!⑧ バクバクと速くなる心臓に反し、意識的に呼吸をゆっくりとすることで冷静さを保つ。 フィフィが何度瞬きをしても、その黒い物体は見間違いなんかではなく、確かに生き物 ...
まわる、コーヒーカップ―旋―
まわる、コーヒーカップ―旋― ※一話完結「めぐる、メリーゴーランド―螺―」と対の物語になります。まだそちらをお読みでない方は、―螺―からお読みくださることをお勧めします! 「めぐる、メリ ...
めぐる、メリーゴーランド―螺―
めぐる、メリーゴーランド―螺― 『ここは運命の螺旋階段。登りついたその先に、あなたの人生みちがあります』 通された扉の向こうには、仄暗い一本の道が続いている。 その道を ...
かぼちゃを動かして!⑦
2023/12/9 #かぼちゃを動かして!, #ファンタジー小説, #フィフィの物語, #児童文学, #読み切り小説
かぼちゃを動かして!⑦ エプリアは前方の洞窟をじっと見つめたままで、あまりにも真剣なその様子に声を出していいのか分からずに、フィフィはコクコクと無言で頷いて返事をした。 すると、フィ ...
私の新しい城
私の新しい城 玄関から順に、確認の意味でゆっくりと歩き出す。 下駄箱はないから、パンプスやスニーカーを隅にぎゅっと並べて、正方形の本当に靴を履いて脱ぐだけの小さなスペースが、私の新しい城の入り口。 ...
かぼちゃを動かして!⑥
2023/12/9 #かぼちゃを動かして!, #ファンタジー小説, #フィフィの物語, #児童文学, #読み切り小説
かぼちゃを動かして!⑥ 風がやむと、木々の揺れる音さえもがフィフィたちの周りから消えていく。するとそこに残るのは、当たり前のように静寂な時間で、フィフィが今最も避けたいもののひとつであった。 あま ...
私の散歩コース
私の散歩コース 「やあ、おはよう。今日も来てくれたんだね」 彼が今日も私に声をかけてくれる。もうすっかりと、彼の吐く息が白く染まり始めて、気が付けば私たちが歩く道には紅葉が多く散らばっ ...
かぼちゃを動かして!⑤
かぼちゃを動かして!⑤ 「八色蜘蛛って、あの洞窟のですか? また面倒な……」 すぐ傍で息を飲むフィフィを余所に、エプリアとミス・マリアンヌは会話を続けていく。 「お願いよ~。私は夕飯の ...