かぼちゃを動かして!⑩―フィフィの物語―
2024/12/9
かぼちゃを動かして!⑩ 二人で並んで歩く屋敷までの帰り道。不思議と風はやんでいて、特にエプリアが詠唱をしなくても、毒草の花粉を気にすることなく、進むことができている。 なんだか、足取 ...
かぼちゃを動かして!⑨―フィフィの物語―
2024/12/10
かぼちゃを動かして!⑨ エプリアの言っている言葉の意味自体は分かるものの、その本質的な意味が分からず、フィフィはじっとそのペンダントを食い入るように見つめた。 「よし、じゃあこのままま ...
星のカケラepisode0~まだ小さいカケラ~
2024/12/26
星のカケラepisode0~まだ小さいカケラ~ 「今日でバイト最後だから、これ三波にやるな」 そう言って渡されたのは苦手な激辛フードの詰め合わせ。 「三波も激辛好きだったよな。今まであ ...
陽によう
2024/12/27
陽ようによう 炊飯器のスイッチを押す。 それを合図にグラスに注ぐのは、少し度がきつめのアルコール。 窓越しに日の光が差し掛かり、炊飯器が仏のごとく、輝きを放つ。 その光景を眺めな ...
かぼちゃを動かして!⑧―フィフィの物語―
2024/12/9
かぼちゃを動かして!⑧ バクバクと速くなる心臓に反し、意識的に呼吸をゆっくりとすることで冷静さを保つ。 フィフィが何度瞬きをしても、その黒い物体は見間違いなんかではなく、確かに生き物 ...
まわる、コーヒーカップ―旋―
2024/12/27
まわる、コーヒーカップ―旋― ※一話完結「めぐる、メリーゴーランド―螺―」と対の物語になります。まだそちらをお読みでない方は、―螺―からお読みくださることをお勧めします! 「めぐる、メリ ...
めぐる、メリーゴーランド―螺―
2024/12/27
めぐる、メリーゴーランド―螺― 『ここは運命の螺旋階段。登りついたその先に、あなたの人生みちがあります』 通された扉の向こうには、仄暗い一本の道が続いている。 その道を ...
かぼちゃを動かして!⑦―フィフィの物語―
2024/12/9
かぼちゃを動かして!⑦ エプリアは前方の洞窟をじっと見つめたままで、あまりにも真剣なその様子に声を出していいのか分からずに、フィフィはコクコクと無言で頷いて返事をした。 すると、フィ ...
私の新しい城
2024/12/27
私の新しい城 玄関から順に、確認の意味でゆっくりと歩き出す。 下駄箱はないから、パンプスやスニーカーを隅にぎゅっと並べて、正方形の本当に靴を履いて脱ぐだけの小さなスペースが、私の新しい城の入り口。 ...
かぼちゃを動かして!⑥―フィフィの物語―
2024/12/9
かぼちゃを動かして!⑥ 風がやむと、木々の揺れる音さえもがフィフィたちの周りから消えていく。するとそこに残るのは、当たり前のように静寂な時間で、フィフィが今最も避けたいもののひとつであ ...